【宇都宮】健康診断を受けよう！企業健診の実施は企業の義務

企業健診は企業の義務

労働安全衛生法では、会社の従業員に対して健康診断の実施が義務付けられています。一口に健康診断と言っても「一般健康診断」と「特殊健康診断」があります。一般健康診断は職種関係なくすべての企業や組織で行う健康診断で、年に1回必ず実施しなくてはいけません。一方で特殊健康診断は放射線業務や有機溶剤を使用する現場で有害な業務に従事する従業員に対して実施するものです。
企業だけではなく従業員側も健康診断の受診義務があり、就業規則等に定めがあれば健康診断の受診を拒否する従業員に対して懲戒処分を行うことも可能です。状況によっても異なるため、その場合は専門家に相談しましょう。
また派遣労働者の場合、一般健康診断の義務は派遣元にあります。

受診結果の報告や保管も義務

常時50人以上の従業員を雇用する企業は、所轄の労働基準監督署に対して健康診断結果を報告する義務があります。これは、本社とは別に支社がある、同じ会社でも別地区に部署があるという場合でも同様です。ここで注意が必要なのは、常時50人未満の企業は「健康診断の結果報告書の提出は不要」ですが、「健康診断の受診」は必須だという点です。
また、企業側には健康診断の結果を紙または電子形式で5年間保有しなくてはならないという義務もあります。検査結果の保管には従業員本人の承諾が必要なため、必ず本人に通知しましょう。特殊健康診断の場合、じん肺健康診断は7年間、電離放射線健康診断は30年間、石綿健康診断は離職後40年間と、診断内容により保管期間が大きく異なりますのでご注意ください。

健康診断を実施しないとどうなる？

企業が従業員に対して健康診断を受診させなかった場合、労働安全衛生法違反となり50万円以下の罰金が科されます。また、健康診断の情報を漏洩した場合、罰金刑だけではなく6ヶ月以下の懲役を科される場合もあります。罰金や懲役は企業のブランドイメージ低下、従業員との信頼関係の損失などにもつながるでしょう。

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